こんにちは,ひなたパパです。
みなさんはワーキングプアという言葉の定義をご存知ですか?
毎日汗水流して一生懸命働いているのに,年収200万円に達しない人のことを指します。
年収200万円は,月収にすれば16万6000円で,手取りは15万円前後というところです。
この額は,生活保護受給者と同じレベルといえます。
生活保護受給者の実収入(生活保護費含む)の平均は,単身世帯でひと月あたり12万2,292円,2人以上世帯(平均2.36人)で19万1,625円というデータがあります。(厚生労働省調査結果)
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ワーキングプアという言葉は,アメリカで生まれたもので,日本では「働く貧困層」,「21世紀の奴隷階級」と言われます。(過激ですね・・・)
では,このワーキングプアと呼ばれる人は,どのくらいいるのでしょうか。
驚くことに,国税庁「民間給与実態統計調査」によると,実に1100万人以上もの労働者がワーキングプアなのです!
グラフを見ていただければ分かるように,1996年は800万人であったのが,好景気と言われる直近数年見ても,1100万人以上もの人がワーキングプアです。
年代別の情報を確認すると,特に20代の若年層に多いことが分かります。
しかも,それが,どんどん増加しているのですから問題は深刻です。
このような状況となった原因としてはリーマンショックや震災による就職の困難さが挙げられますが,もう一つ,ゆとり教育があります。(現在の20代は全員ゆとり世代にあたる)
ゆとり教育は学力の低下だけではなく,「考える力」といったものを身につけさせることが出来ませんでした。
会社に入ってから「使えない人材」と言われる人を量産した制度と言われています。
そしてゆとり世代の若者は,中途半端なキャリア意識で簡単に転職を決めます。
不幸なことに,企業はこのような人材を中途採用として正規雇用することはなく,安い単価で非正規雇用として使い捨てをします。
また,小泉政権が打ち出した労働派遣法の改悪により,全労働者に占める非正規雇用の割合が一気に増加したことも,ワーキングプア増加の原因の一つです。
他にも様々な要因があるにしろ,2004年からワーキングプアが激増したのは事実です。
ネットカフェで寝泊まりしながら「日雇い派遣」で働く姿が,底なしに広がる「働く貧困層」の象徴となりました。
ワーキングプアの生活は,1日3食を数百円に抑え,外食はほぼ出来ません。
当然,休日もお金を使うような楽しみを満喫することもできず,旅行といった贅沢は,ありえない状況です。
服や家具といった生活必需品ですら,我慢せざるを得ません。
ワーキングプアを脱出するには,企業が必要とするスキルを身につけ,正規雇用や転職などするしか方法はないのですが,お金も余裕もないためスキルを身につけることは難しく,脱出は非常に難しいといったのが現状です。
このような現実を理解せず,「ここではない」といった中途半端なキャリア意識で,自ら正社員の座からおりて転職するも採用がなく,ワーキングプアに転落する人は多くいます。
特別なスキルも保有せず,せっかく勝ち取った正社員の座を自ら手放すのは,あまりにも無謀といわざるを得ません。
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好景気だから転職なんて楽勝!と思っていたら,痛い目にあいます。
金融緩和やマイナス金利といった対策で株価や企業収益はあがっていますが,その恩恵は会社員には全く反映されていないのが実態です。
事実,企業の内部留保(企業内部に蓄えておく資金)は446兆円と6年連続過去最高を更新しており,まったく社員に還元されていません。
日本政府が好景気といっているのは,企業の利益だけであって,それは私たちに還元されておらず,それどころか,将来を不安視する企業は,さらなる内部留保に努めるのです。
今後はAIの普及も進み,単純作業は,すべて機械がやってくれる時代になります。
私の会社では,RPAの導入が進んでいます。
RPAとは,デスクワーク(主に定型作業)を,パソコンの中にあるソフトウェア型のロボットが代行・自動化することです。
スキルのない人材は不要となる時代が待った無しでやって来るのです。
ワーキングプアにならないためにも,時代に合った,企業が必要とするスキルを身につける必要があるということを,しっかり認識しておく必要があります。
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