こんにちは,ひなたパパです。
日本証券業協会は,平成30年10月1日「個人投資家の証券投資に関する意識調査」を公表しました。
調査対象は日本全国の20歳以上の証券保有者で,標本数は5,000人と大規模なものでした。
回答者の性別,年齢は下図の通りとなります。
引用:JSDA個人投資家の証券投資に関する意識調査結果(2018年)
この調査では,まず3問の質問に対する正解率により「金融知識は高」「金融知識は中」「金融知識は低」といった判断を行っています。
以下のようなものです。
引用:JSDA個人投資家の証券投資に関する意識調査結果(2018年)
金融に関する知識は,難易度が上がるにつれて正答率が落ち,「金利が上がったら,通常,債券価格は下がる」の正答率は49.8%しかありません。(補足:金利3%の債券があるとします。新規で金利6%のものが発売されたら,当然金利6%のものに人気が集まります。その場合,金利3%の債券は売られてしまいますので,金利3%の既発債券価値は下がります。)
調査では,この3つの質問の正解数により金融知識の程度を分類し,それを利用して各意識調査の分析をしているのです。
- 高:正解数3問
- 中:正解数2問
- 低:正解数0問~1問
面白い結果がいくつかありましたので,ご紹介します。
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金融知識が高いほど,平均年収や金融資産平均保有額は高くなる
下図の通り,平均年収や金融資産平均保有額が高いほど,金融知識が高くなるという傾向が現れています。
引用:JSDA個人投資家の証券投資に関する意識調査結果(2018年)
当たり前の結果に思えますが,これほどの差がでるというのは正直驚きました。
年収の差は100万円(400万円と500万円)しか違いがないのに,金融資産は600万円(1,400万円と2,000万円)差がでています。
一般的には平均年収が高い方が,より多くの元本を投資に回せるため,資産もより増やすことが出来ていると考えられます。
また,平均年収の高い個人投資家が,より高い金融知識を吸収し,資産を増やす努力をした結果とも考えることが出来ます。
女性より男性が,また年代が上がるにつれ,近視眼的行動バイアスが強くなる
お金を必ずもらえるとの前提で,
- 今10万円をもらう
- 1年後に11万円をもらう
という2つの選択があれば,(1)を選ぶという質問に対し,女性より男性,また年代があがるにつれ(1)の「今10万円をもらう」を選ぶ人が多い傾向が出ています。
引用:JSDA個人投資家の証券投資に関する意識調査結果(2018年)
私も(1)を選択します。
ですが,もらった10万円はすぐに投資し,1年後に11万円以上を狙いたいと思います。
女性は,長期投資向きの考え方をする人が多いことが伺えます。
男性より女性の方が損失回避傾向は強い
10 万円を投資すると「半々の確率で2万円の値上がり益か,1万円の値下がり損が発生する」場合,投資をしないと回答した人は,何れの年代も男性より女性の方が比率が高くなっています。
男性よりも女性の方が,損失回避傾向が強いということになります。
引用:JSDA個人投資家の証券投資に関する意識調査結果(2018年)
女性の堅実さが現れ,男性は夢を追いかけることが伺えます。(ギャンブルをする人が男性に多いのと似ている)
私の周りの女性も,元本割れを嫌う人が多く,株=ギャンブルと思っている人が未だに多いです。
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金融知識の低い人は配当と株主優待を優先する傾向がある
インカムゲイン狙いは,昨今では投資の王道として注目を浴びています。
どのような投資の雑誌も,配当金生活,株主優待生活の特集が組まれています。
そのような中,投資方針の調査結果は以下の通りでした。
引用:JSDA個人投資家の証券投資に関する意識調査結果(2018年)
金融知識の低い人は配当と株主優待を優先する傾向があることが伺えます。
意外だなというのが正直な感想ですが,よくよく考えるとシンプルな投資方法なので,金融知識がほとんど必要ないのも事実です。
また,金融知識の高い人は,ある程度値上がりしたら利益確定することも顕著に現れています。
金融知識の低い人は,投資スタイルが決まっていないのが特徴として現れており,金融資産を増やすのであれば,自分なりのルールを決めておくのが重要であると分かります。
「金融知識が高い人は資産が多い」ということは事実ですので,無理をしない範囲で金融知識を得る努力をし,少額からでも投資を始めてみるのが良いかと思います。
私のお勧めは,「つみたてNISA」で毎日「数百円」積立てるといったものです。
長期間実践すれば,一番勝てるルールだと思っています。
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