「庶民は見た!私立中学校の日常」のコーナーは,私立中学校の子を持つ親の奮闘を,日記形式でご紹介いたします。
私立中学校を考えられている方の参考になればと思います。
私達の娘は,現在,私立中学校の2年生です。
我が家の中学受験は,小学6年生の夏休み明け,娘が「○○中学校に行きたい!」と妻に相談したことから突然始まりました。
このとき受験日まで残り4ヶ月弱!
それまでの勉強は,ごく一般的な通信教材のみで過ごしてきたため,急遽通うことにした塾でも合格は期待しないようにと言われていました。
ですが,志望校に入りたい一心で,娘は平日4時間,休日12時間以上の勉強を続け,難関私立中学校に合格することができました。
入学後,娘は念願の管弦楽部に入り,充実した日々を送っています。
一方で,親である私達夫婦は,ごくごく普通の家庭かつ公立校育ちであり,私立中学校はハードルの高いところでした。
ですので,入学後には家庭環境の違いや金銭面での格差を感じたりなど,庶民ならではの小さな悩みや驚き,ドラマがたくさんあります。
そんな庶民からみた,私立中学校の世界を,少しずつですがご紹介していこうと思います。(当コーナーは,中学受験の時期から,これまでの出来事をピックアップして振り返って書いていきます。リアルタイムな日記にならないことをご了承ください。)
スポンサーリンク
≪中学校1年生:11月中旬の出来事≫
こんにちは,ひなたパパです。
仕事から帰ると,妻と娘が何やらパンフレットを見て,ワイワイ会話をしています。
「ただいま~!」と私。
「お帰りなさい~」と二人。
「パパ,こっちきて~」と娘が甘えた声を出します。
「着替えたらすぐに行くね~」と声をかけ,部屋着に着替えます。
お弁当箱を流し台において,ダイニングテーブルに着席!
「なになに!どうしたの?」と仲間に入れてもらう私♪
「パパ,私ね,フルートが欲しいの!」と娘は嬉しそうに話します。
「え,いくらするの?」と警戒する私。
ケチケチおやじは,お値段が気になります。
娘が管弦楽部に入ったときから,この日が来ることは予想出来ていたのですが…
「8万から15万円の間かな…」と歯切れの悪い返事を娘がします。
私には姉がいます。
姉は何にも縛られず,自由を楽しむ人です。
世界中を飛び回っており,日本にいることが非常に少ない姉…
高校生の頃は,吹奏楽部に入ってフルートを担当していました。
祖母は姉を溺愛しており,高価なフルートを与えました。
当時の私は,そのフルートの値段にびっくりしたものです。
それが一瞬脳裏を横切り,凄い金額なのではないのか?と警戒したのです。
ですが,それに比べると低い価格帯です。
「え,そんなものなの?」と疑う私。
「うん…」と俯く娘。
「ほら,娘ちゃん,パパに正直にお話したら?」と妻。
やばい!これは,だんだん値段があがるパターンですよ!
「本当は,これが欲しい…」と18万円のフルートを指さす娘。
やっぱり!思った通りです。
なぜ,はじめからお高い方で言ってくれないのか。
いつもジャブを入れてから,ストレートを打ってくる!
これが女性のオネダリテクニックなのか?
「で,もうそれで決まったの?」と私。
「ううん,今度,フルートの先生と楽器店に行って,どれがいいか決めてもらうことになっているの」と妻。
こ,このパターンはやばいぞ…
ストレートを打ち終わっていないパターンだ!
「ほんとに18万で済むの?」と私。
「先生には予算15万円とお伝えしているのよ」と妻。
妻は,分かっていない。
高価な商品を買うときは,予算なんて,あってないようなものだ。
「先生にもう一度,予算伝えて,選ぶようにしてね」と念押しする私。
「はぁい」とは仲良くお返事です。
その後,みんなで夕食にしました。
翌週,妻と娘,フルートの先生は3人で,フルートを選びに楽器店へ。
夕方になった頃,ようやく帰ってきました。
「どうだった?いいのあった?」と私。
「うん,パパ,あったよ!」と目をキラキラさせる娘。
「娘ちゃん,フルート上手みたいで,先生もどれがいいか色々悩んでくれたわ」と妻。
色々話を聞きましたが要するに,あまり下のグレードを購入していると,上達してくるとすぐに音に満足出来なくなるため、楽器との相性が悪くなければ,初めから多少上のグレードのものがいいとのこと。
それ以外は理解できませんでした。
「で,結局どれにしたの?」と私。
「これ!」と娘が嬉しそうに指をさしたのは,25万円のフルートでした。
ついに,コークスクリューパンチの発射です!
妻は察したのか,「予算より随分高いから、こっちのものと悩んでいるのよ。でも吹いた感じは25万円の方がしっくりきたのよね」と22万円のフルートを指します。
「今は少し音が出し辛いけど,練習して吹きこなせるようになれば,しっかり音は出せるようになるんだって。」と,娘が続けます。
決め手の理由があり、もはや選択の余地がないのを分かっているはずなのに…
なぜ代替案を提示するのか…
中途半端に選んでしまったら,後で後悔するだけです。
「試してみた結果、娘ちゃんは25万円の方がいいのでしょ?」と私。
「うん,こっちがいい!」と娘。
少し考える私を見て,娘が続けて話します。
「パパ,私,自分の貯金で買うよ」とこれまでずっと貯めていたお小遣いから出すというのです。
娘が生まれてから,親族や両親からもらったお年玉やお祝い金は,すべて貯金していました。
娘は私に似たのか,無駄使いが嫌いで,お小遣いも貯金していました。
そのため,娘の貯金は40万円近くありました。
将来,私に似てケチになるのではないのか心配ではあったのですが…
「え?自分で買うの?買ってあげるよ」と私。
「ううん,いい!私,フルートは自分で買う!」と娘。
娘は,自分にとってフルートは価値のあるものと判断したようです。
「そっか,お爺ちゃん,お祖母ちゃんに入学祝いのお金使わせてもらうってきちんと報告してね」と私。
中学校の入学祝いで,それぞれの両親から5万円ずつ貰っていたのです。
「うん,すぐ電話するね!」と娘は,電話しに行きました。
嬉しそうに報告する娘…
「お金の使い方知っているね…」と妻に話しかけます。
「そうね,少し安心したわ」と妻もお金を貯めてばかりの娘を心配していた様子。
私が中学1年のとき,自分にとって価値があるか,ないか判断して買い物をしていただろうか…
買ってくれると言われれば,少なくとも自分の貯金を使わなかったと思います。
自分に投資できる娘を見て,安心するとともに,感心する私と妻でした。
後日,買ったフルートを見せてくれました。
自分の楽器を持ったことで,ますます,管弦楽部に夢中になる娘ちゃんです。
フルートの頑張りが認められたのか,次期ピッコロパートも任されるようです。
聞くところによると,ピッコロの方が随分お高いようで震えますが彡(-ε-;)彡
まぁ,何はともあれ,がんばって良い演奏を聴かせてね♪
👇私立中学校の関連記事はこちら👇
オススメ通信教材
オンライン英会話のご紹介
2020年の大学入試改革においては,英語4技能「聞く」「読む」「書く」「話す」を,外部検定を活用して評価することが決定されています。このうち「話す」を身に着けるには,幼少期から楽しんで英語に触れておくことが重要です。