実録!平凡社員が1億円貯蓄を目指す奮闘記!

平凡な係長でも45歳(2018年)で1憶円達成。新築戸建て(5000万円)購入も完済し,無借金生活。ストレスなく誰でもできる資産運用を実践。焦らずじっくり増やすのが我が家流。過度な節約はせず家族が幸せになれるお金の使い方を追求します。

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米長短金利差が縮小!逆イールドカーブの懸念!株価上昇局面の裏側で正念場を迎える!

こんにちはひなたパパです。

「日経平均3万円も!」と賑わいを見せる絶好調の株式市場でありますが,一方で,「米国長短金利差」が縮小し続けています。

過去の経験から,長短金利差がマイナスに転じたら(逆イールドカーブ現象),景気後退局面となり,株価は下落相場に転じます。

今後の投資戦略に影響を及ぼす可能性があるので,注視したいところです。

米国2年国債と米国10年国債

米国債とは,米国財務省が発行する債券のことです。

国の信用をもとに国債が発行され,国債を購入した投資家に対して国が借金をするといったものです。

米国債の中でも注目されるのは,米国長期金利の指標として見られる「米国10年国債」の利回りで,その次に注目されるのは,「米国2年国債」の利回りとなります。

それは,「米国10年国債」が米国の10年間の金融政策を織り込みながら推移する国債であり,長期的な指標や財政の動向を見るのに適しているためです。

しかしながら,短期的な動向を見るには適さないという点があります。

そこで,「米国2年国債」が重要となるのですが,長期的な指標や財政は関係なく,短期的な米国の金融政策を予測するのに適しています。

よって,米国債の動向を見る際は,米国10年国債と米国2年国債をセットで見るのが一般的となります。

イールドカーブ

一般に,償還期間が長くなるほど金利(国債利回り)は高くなります。

そのため,縦軸を金利,横軸を期間としたイールドカーブと呼ばれる利回り曲線は,右上がりの曲線となるのが一般的です。

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引用:https://jp.investing.com/rates-bonds/usa-government-bonds

つまり,米国2年国債の金利よりも,米国10年国債の金利が高くなるのが健全な状態となります。

逆イールドカーブ

一般に,償還期間が長くなるほど金利(国債利回り)は高くなるとお話ししました。

それが,逆転現象した場合,逆イールドカーブと言います。

つまり,米国2年国債の金利が,米国10年国債の金利より高くなった状態を指します。

逆イールドカーブが発生したときに何が起こったか

過去,逆イールドカーブとなった場合,一定期間後,米国は景気後退や株安局面を迎えています。

日本の株式市場は,米国に連動しやすいため,日本も景気後退や株安局面を迎える可能性は高いと言えます。

下図を見てください。

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引用:https://jp.investing.com/rates-bonds/usa-government-bonds

1年前(水色の線)と比較し,現在(紺色の線),イールドカーブの平坦化が進んでいます。

このまま,米国において利上げが進み,イールドカーブが逆イールドとなった場合,景気後退や株安局面の懸念が出てきます。

 

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米国の長短金利差と景気循環・株価の動向

米国における長短金利差と景気循環・株価の動向を確認してみましょう。

景気への影響については下図の通りです。

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引用:三井住友アセットマネジメント株式会社

長短金利差がマイナスとなり逆イールドカーブが発生してから,景気後退となっています。

株価への影響については,下図の通りです。

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引用:三井住友アセットマネジメント株式会社

長短金利差がマイナスとなり逆イールドカーブが発生してから,ダウ平均株価は下落相場に転じています。

このように,相場をみる上では,長短金利差について,注視する必要があるのです。

長短金利差がなぜ逆転するのか

短期金利は,中央銀行,すなわち連邦準備制度理事会(FRB)によって決められる政策金利の影響を強く受けます。

政策金利は,景気が良いときには,景気の過熱やインフレを抑制するために引き上げられます。

逆に,景気が悪いときには景気回復を促すために引き下げられます。

一方,長期金利は経済や景気の見通しや,将来の物価変動予測の影響を強く受けます。

すなわち,経済の見通しが良い場合,長期金利は上昇し,経済の景気後退懸念が強まれば長期金利は低下するのです。

米長短金利差が縮小!逆イールドカーブの懸念

下図を見てください。

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引用:

10-Year Treasury Constant Maturity Minus 2-Year Treasury Constant Maturity | FRED | St. Louis Fed

すでに2018年1月8日時点で長短金利差は,0.53まで縮小しており,マイナスに転じる懸念が出てきました。

連邦準備制度理事会(FRB)正常化へ

連邦準備制度理事会(FRB)は,すでに正常化に着手しており,政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は1.25~1.50%まで引き上げています。

しかし,米国10年国債の金利は2.6%以下の水準で推移を続けており,米国10年国債の金利にはそれほど上昇圧力は加わっていない状況が続いています。

そのような中,1月10日,米国10年国債の金利は抵抗線である2.6%に接近し,一時2.59%まで上昇しました。

これは9日に日銀が超長期国債買入を減額し,日銀も正常化路線に向きを変えてくるのではとの思惑で米国国債の売りを誘ったためです。

また,中国当局が米国国債の購入縮小もしくは停止を検討していると報じられたことで米国10年国債の金利は2.6%近くに上昇したのです。

1月15日,黒田総裁は金融緩和は今後も続けると発言し,中国当局も否定コメントを出しました。

結果,1月16日(23時時点)2.535%まで押し戻されています。

(債券バブルだと一部の経済家は警鐘を鳴らしているのですが,劇薬の投与は当面続きそうです。本当に債券バブルだとしたら…考えたくもないですね)

今後の戦略は?

これまで述べた通り,過去の経験則からいうと,長短金利差がマイナスに転じた場合,株価は下降トレンドを描く可能性が高いです。

よって,長短金利差に注視し,逆転現象が発生しそうな場合は,順次,リスクの高い資産から現金化するなどの対応をしておくのが安全と考えます。

いずれにしろ,長期上昇傾向の終焉を迎える可能性があることは意識した方が良さそうです。

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